コラム
圧力容器の設計依頼なら!圧力容器の用途とコストダウンを図る工夫
圧力容器の導入には、多くのコストがかかってしまうことがあります。導入の際には設計を工夫したり部材を変更したりといった方法で、コストダウンを図ることが大切です。こちらでは、圧力容器に関する知識として、用途やコストに関する考え方をご説明いたします。
圧力容器の用途とは
圧力容器は圧力鍋や圧力式炊飯器など、各家庭の家電にも導入されています。ビールの炭酸をキープするためのタンクも圧力容器の一種です。圧力容器は家庭だけでなく、様々な産業の分野でも活用されています。ここからは圧力容器の用途について見ていきましょう。
液体を圧送する用途
容器の中に圧力をかけて液体を送ることを圧送と呼びます。一般的な液体は高いところから低いところにしか流れませんが、圧送をすれば液体を自由な方向に流すことが可能となります。粘度が高く移動が難しい液体を移送したい場合にも圧送の方法が使えます。
加熱する用途
蒸気などの触媒を用いれば圧力容器の内部で固体や液体を加熱することが可能となります。加熱を行う圧力容器には熱交換器や消毒器などがあります。また、化学反応によって内部に蒸気を発生させる反応器タイプの圧力容器も使われています。反応器の代表例には、医療機関で使われるオートクレーブがあります。
液体を分離させ目標物を取り出す用途
圧力容器を用いることによって、液体の成分を分離させることも可能です。抽出器や蒸留器などを活用すれば、圧力を応用して目的の成分を取り出すことができます。
脱泡用途
液体の中から気体を抜くことを脱泡と呼びます。圧力容器に圧をかけて真空にすれば気泡が膨らんで上昇し、液体と分離させることが可能となります。撹拌機を使用すれば脱泡のスピードがさらに上がります。
貯蔵や保管をする用途
沸点を超える温度の液体を保管する際に圧力容器を用いることもあります。ボイラーの蒸気を蓄える蓄熱器や、ガスに圧力をかけて液体にした状態で貯蔵する液化ガス貯蔵タンクなどが蓄圧器の一例です。圧力容器の内部に圧縮気体を保管する形式のものもあります。ガスホルダは圧縮気体を保管する容器の代表例です。また、多くの人の食事を蒸気によって一気に加熱する給食用二重釜も圧力容器に該当します。
圧力容器でコストダウンを図るにはどう工夫すればいい?
圧力容器の製造時には、以下のような方法でコストダウンを実現できる場合があります。
パイプの選び方や設計を変更する
圧力容器の脚部に用いるパイプ材にシームレス管を用いるケースがあります。しかし、シームレス管は比較的コストが高くなるため注意が必要です。脚部に用いるパイプはコストが比較的低い溶接管であっても問題はありません。高額な部材を使用する必要のない部分を見極めて部材を使い分け、コストダウンの実現を目指す方法です。
ナットやボルト、蝶番の設計を変更する
圧力容器を製造する際には容器のふたを確実に締め付けるため、締結部にアイナットを使用することがあります。しかし、アイナットは比較的高価なパーツなので、コストが跳ね上がってしまうことがあります。
この部分に六角ボルトなどの安価な部材を用いれば、コストダウンにつながる可能性があります。また、ふたを締め付ける蝶番ボルトの量が多いと溶接の工数が増えてしまいます。この場合には一枚板の曲げ加工を取り入れた溶接にすれば、溶接の工数が減るため、コスト削減につながるでしょう。
ノズルのエルボ継手の設計を変更する
圧力容器の設計時には、ノズルにエルボの溶接継手を接続することがあります。この継手にさらに短管を継ぎ足す場合、工数が増えてコストがかさんでしまいます。また、継ぎ足しをすると品質が下がってしまうこともあるので注意が必要です。エルボの継手は単体で接続するようにし、コストを下げることが肝心です。
圧力計の仕様を変更する
大型の圧力容器には圧力計を取り付けます。この圧力計の選び方や配置方法を工夫してコストを下げることも可能です。例えば圧力計を縦に配置すれば圧力計とタンクをつなぐパイプの寸法調整が不要となり、不要な部材を削減できます。
研磨の方法を変更する
圧力容器の製造時には研磨や表面処理を丁寧に行う必要があります。しかし、ステンレス圧力容器に多く用いられるバフ研磨はコストが高いため、不要な位置の研磨は行わないなどの工夫が必要となることもあります。小さい部品の中には、バフ研磨が難しいものもあります。こういった部分に電解研磨を用いるなどの方法を選択すれば、コストダウンにつながるのです。
しかし、上記方法は必ず実施できるかというとそうではありません。できるだけコストダウンしたい場合には、圧力容器を海外から輸入する方法もおすすめです。日本で製造するよりも、低コストで製造できる場合があります。コストが気になる場合は、製造や輸入を依頼する業者に相談してみましょう。
圧力容器の輸入・設計・製作依頼ならケミアークスへ!
圧力容器は気体や液体の保管や加熱、消毒など様々な分野で活用されています。圧力容器の製造や導入には大きなコストがかかってしまうものです。しかし、設計の段階で工夫すればある程度のコストダウンが可能となります。ただし圧力容器の設計には一定のルールがあります。適切な設計で製造されていないものを使用すると、大きな危険がともなうため、規定通りの設計を前提に依頼するようにしましょう。できるだけ低コストで済ませたい場合は、海外で製造した圧力容器を輸入するのもおすすめです。
圧力容器に関するご相談なら、ケミアークスへお問い合わせください。ケミアークスでは、中国から輸入した高品質かつ低価格なプラント設備を販売しております。お客様の要求仕様に合わせて圧力容器の設計や製作も可能ですので、ご要望がございましたら、お気軽にご相談ください。
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